サイディング工事について
従来の日本の木造家屋は、モルタルや土壁といったいわゆる塗り壁が主流でした。それに対して、近年では外装材(サイディング)を壁に貼る家が多くなってきました。近年の新築物件の七割がサイディングと言われています。
塗り壁は数年でシミやひび割れなどが出やすく、見た目が古く見えやすいのですが、サイディングは塗り壁よりも見た目が変わりにくいのが特徴です。
また、いろいろなデザインの外装材があるので、タイル調、石張り調、木目調等好みのデザインを選びやすいといった特徴があります。
耐火性、耐久性に優れ、塗り壁より重量が軽いので、地震などによる崩壊にも強く、防災の面でも優れています。
建物とサイディングの間に通気層を設ける『外壁通気工法』を標準規格にしているメーカーも多く、この方法は建物の透湿防水シートとサイディングの間に空気の流れを作ることで、結露を防ぎ、建物の耐久性を向上させます。
木造住宅の外壁の中は、室内からの湿気が入り込んだり、あるいは断熱材の欠損があると壁内結露(内部結露)を起こす可能性が高いとされています。寒冷地を中心として、壁内の湿気による結露やカビが発生する事故が過去に多く報告されています。この壁体内結露は、結露によって壁内の木材が腐って建物の耐久性を低下させたり、表面的には室内側に視認出来るほどのカビが発生し、室内環境そのものも不衛生な状態となっていきます。
このような状態を改善するために壁体内の湿気を外部に放出する手段として『外壁通気工法』という方法が開発されてきました。
そして最近では、サイディングなどを外壁に使用する場合は、ほとんどがこの外壁通気工法を採用している建築会社が多くなっています。